ニュージーランドの学校制度
ニュージーランドの教育システムは大きく分けて、幼児教育、初等教育、中等教育、高等教育の4つ。小学校、中学校、高校、大学と進学する、日本と似たシステムですが、義務教育の年齢や学校の種類が日本とは異なります。
ニュージーランドの義務教育は、6歳の誕生日から16歳の誕生日まで。新学期はたいてい2月から始まり、12月に終わります。小学校に入学するのが5歳の誕生日と決められており、皆が一緒の日にスタートするわけではないので入学式はなく、大学以外は卒業式もありません。
ニュージーランドの学校制度は、在学していた学校の種類によって、学生の将来の進路が決まってしまうことのないように、進路選択に柔軟に対応できるようなシステムとなっています。
各自の個性を尊重し、長所を伸ばす教育方針で、ニュージーランドならではの、先住民族マオリの師弟が通う学校や、それぞれの文化や言語を存続させるための幼児教育サービス、通信教育なども充実しています。それぞれの学校では、各自の個性を尊重し、のびのびと勉強できる環境を提供しています。
分野 | 学年 | 教育機関の名前 | 年齢 | 日本 | |||
| ① 幼児 教育 Early Childhood Education | 幼稚園 Kindergartens 保育園 Day Care Services プレイセンター Play Centres プレイグループ Play Groups 自宅保育サービス Home based Services | 0 | |||||
1 | |||||||
2 | |||||||
3 | 幼稚園 | ||||||
4 | |||||||
| ② 初等 教育 Primary Education | Year 1 | 小学校(低・中学年のみ) Primary Schools | 小学校 (全学年) Full Primary School | その他: マオリ小学校 Kura Kaupapa Maori Schools マオリ中高等学校 Wharekura Schools 小中統合校 Composite Schools 特殊学級 Special Schools 通信教育 Correspondence Schools | 5 | ||
Year 2 | NZ 義務 教育 | 6 | 小学校 | ||||
Year 3 | 7 | ||||||
Year 4 | 8 | ||||||
Year 5 | 9 | ||||||
Year 6 | 10 | ||||||
Year 7 | 小学校(高学年のみ) Intermediate Schools | 11 | |||||
Year 8 | 12 | 中学校 | |||||
| ③ 中等 教育 Secondary Education | Year 9 | 中高等学校 Colleges/High schools | 13 | ||||
Year 10 | 14 | ||||||
Year 11 | 15 | 高校 | |||||
Year 12 | 16 | ||||||
Year 13 | 17 | ||||||
| ④ 高等 教育 Tertiary Education | 大学 Universities ポリテクニック/技術専門学校 Polytechnics Institute of Technology 教育大学 Colleges of Education マオリ大学 Wananga 私立トレーニング施設(語学学校含む) Private Training Establishments | 大学 | |||||
1年 | 修了証 Certificates | ||||||
2年 | 準学士 Diplomas | ||||||
3年 | 学士課程 Degrees 学士課程修了前準学位 Graduate Diplomas 修了証 Certificates | ||||||
4年 | 優等学位 Honours 大学院準学位 Post-Graduate Diplomas 修了証(Certificates) | ||||||
5年 | 修士課程(Masters) | 大学院 | |||||
6年 | |||||||
7~8年 | 博士課程 Doctorate Programmes | ||||||
①幼児教育 Early Childhood Education
就学年齢(ニュージーランドでは6歳)に達しない乳幼児に対する教育と保育を目的に、保護者や子どものニーズに合わせたさまざまな施設があります。それぞれの教育方針や保護者の都合に合わせて選ぶことができます。
近年では、幼児教育の重要性が認識され始め、サービスの種類とそれを利用する保護者は増えており、3歳児では90%、4歳児では98%が、何らかの幼児教育サービスを受けています。
多文化社会のニュージーランドでは、幼児教育施設は言語や文化の違いを学ぶ大切な場とされています。英語が主ですが、マオリ語や南太平洋の言葉、そして日本語など他の国の言葉を学べる環境を提供している施設があります。
幼稚園 Kindergartens
2歳になると入園の申込みをすることができます。学年によって、午前や午後とクラスが分かれています。日本と違い、親の都合や希望で、週に2、3回だけ通うこともできます。小学校へ通う5歳の誕生日になると卒園です。保育園 Day Care Services
共働きの家庭が多いニュージーランドでは、公立のものから、保育時間の長い私立のものまで、保育園の種類も充実しています。内容も、各園のライセンスや理念によって異なり、週2日で半日や、週5日で朝から夕方まで預かってもらえるもの、クラスも年齢別から混合のものまでさまざまです。プレイセンター Play Centres
コミュニティセンターなどを利用し、ボランティアの保護者によって運営されている各地域の幼児教育サービスです。年齢混合となっており、付き添いの保護者一人に対して預かることのできる子どもの数が決められています。プレイグループ Play Groups
保護者のボランティアによって運営されている育児サークル。幼児教育はもちろん、同じ年代の子どもを持つ親同士、悩みや相談事などを共有するための集まりでもあります。多文化社会のニュージーランドでは、それぞれの文化圏の会話グループがあり、それぞれの文化や習慣を子どものうちから身に付けさせようという保護者の希望に沿って、グループが運営されています。国内各地には、在住の日本人が運営しているプレイグループもあります。
自宅保育サービス Home based Services
資格を持っている保育士やベビーシッターに自宅に来てもらい、子どもを預かってもらうこともできます。ただし、一人の保育士に預けられる子どもの人数は、4人(2歳以下の2人と2歳以上の2人)と法律で決まっています。②初等教育 Primary Education
初等教育は、Year 1からYear 8までの8年間です。プライマリー・スクールが6~8年間で、地域によってはインターミディエイト・スクールという高学年(Year7とYear8)だけの学校に分かれています。義務教育は6歳からですが、5歳の誕生日から小学校に入学することができます。
小学校には、時間割や教科書がありません。読書やスピーチ、運動や工作などを中心に、先生が各自に合わせてカリキュラムを組みます。皆で一緒に勉強したり、スポーツをしたりする時間もありますが、各自が興味のあることをそれぞれのペースに合わせて勉強するスタイルが一般的です。
③中等教育 Secondary Education
ニュージーランドの中等教育は、セカンダリー・スクールと呼ばれるYear 9からYear 13までの5年間となっています。
公立の学校が多く、ニュージーランド国民や永住権保持者であれば、授業料は無料です。私立の学校では、幼稚園から高校まで一貫というところもあります。その他、共学や男女別学の学校、全寮制の学校など、さまざまなタイプの学校があります。
中等教育は、基本的に5年間ですが、次の進学先によっては早く終わらせることもできます。例えば、NCEAという学力判定試験のレベル1(Year13)レベル2(Year12)を修了すれば、専門学校やポリテクニックへ進学することができるので、義務教育を終える16歳の誕生日で卒業する学生もいます。大学へ進学するには、Year 13で取得するNCEAレベル3の取得が必要です。
高学年になると幅広い選択科目の中から自分が興味のある5~6科目を選びます。ニュージーランドの教育システムは柔軟で、優秀であれば飛び級もできますが、宿題や提出物を出さなかったり、テストに合格できなかったりして、留年する生徒も少なくありません。
④高等教育 Tertiary Education
ニュージーランドの高等教育は、高校卒業後の教育やトレーニングを指します。現在は、国内に総合大学が8校、教育大学が4校、ポリテクニックや技術専門学校が21校、マオリ大学(ワーナンガ)が3校あります。近年では、キャリアアップを求めて、高等教育への進学者が増加傾向にあります。
国内にある8つの総合大学はすべて国立で、それぞれが特化した分野を持っています。初等や中等教育の教員資格を提供する教育大学や、実践的なスキルを身に付けるポリテクニックや技術専門学校も、人気が高くなっています。また、語学学校をはじめとする私立のトレーニング施設も全国各地にあります。
ほとんどの高等教育機関では、積極的に留学生を受け入れています。また、この国ではキャリアアップを目指すために、仕事をしながら、あるいは休職して大学や専門学校に通う社会人も珍しくなく、クラスにはさまざまな国籍や年齢の人が集まっています。
高等教育機関は、留学生のための進学準備コースから、大学院での研究に合うものまで、レベルの異なる多種多様なコースを提供しています。
⑤日本語補習校
ニュージーランドの教育システムには含まれませんが、永住者や長期滞在者など、ニュージーランド在住の日本人の子どものための日本語教育を目的にしているのが、日本語補習校です。現在は、オークランド、ウェリントン、クライストチャーチの3都市で運営されています。
それぞれの学校によって、入学条件や授業内容が異なりますが、国語と算数のほか、日本の文化や習慣などを学ぶのが一般的です。日本の生徒と同じ教科書や、教師による手作りの教材で授業が進められます。
オークランド日本語補習校のウェブサイト
ウェリントン補習授業校のウェブサイト
カンタベリー日本語補習授業校のウェブサイト



