第3回 ニュージーランドワインの魅力を知ろう!~専門家おすすめのワイン~

ニュージーランドワインの魅力を知ろう!~専門家おすすめのワイン~

ニュージーランドワインの専門家がピックアップ!

ニュージーランドワインの魅力に迫る特集記事の最終回では、ぜひ試したいおすすめのワインを具体的にご紹介します。葡萄の種類と産地を知っても、実際にどのワインを買ったらいいのか悩みますよね? そこでニュージーランドワイン専門家であるニュージーランド・ワインズ社代表・齋藤愼さんに、白ワイン、赤ワイン、デザートワインの3カテゴリからそれぞれのおすすめを挙げていただき、その特徴と楽しみ方を解説していただきましょう。

おすすめの白ワイン

Brick Bay Rose/ブリックベイ ロゼ

ブリックベイ ロゼ
葡萄の種類 カベルネ・ソーヴィニョン
産地 マタカナ
ワインの味 辛口
おすすめ料理 魚介類

【特徴】優しい果実味が魅力

オークランドの市街地から車で1時間弱のところにあるマタカナのワイナリー。薄いピンク色をしたこのロゼワインは、愛らしい香りと口当たりのよさ、そしてイチゴやブラックベリーを思わせる優しい果実味が特徴です。毎年300ケースほどしか作られませんが、その味の評判が評判を呼び、あっという間に毎年売り切れになってしまいます。

このワイナリーはマーケットで有名なマタカナ・ヴィレジすぐ近くにありますので、訪問時にロゼを見かけたらぜひ即買いを。カベルネ・ソーヴィニヨンから作られるこのワイン、ニュージーランドのロゼのなかでもおすすめ度ナンバー・ワンです。

【楽しみ方】何にでも合うオールマイティーなワイン

休日のひとときに、特別な人へのプレゼントに。ロゼはそもそもいろいろな料理に合うワイン。スパイシーな韓国料理からフレッシュなサラダ、お刺身にまで合いますし、単品そのままでもお楽しみいただけます。お友達を呼んでディナー・パーティをする際のスターターとともに、あるいは夏の昼下がりに、シーフードと合わせてもばっちりなワイン。

Cloudy Bay Sauvignon Blanc/クラウディ・ベイ ソーヴィニョン・ブラン

クラウディ・ベイ ソーヴィニョン・ブラン
葡萄の種類 ソーヴィニョン・ブラン
産地 マールボロ
ワインの味 辛口
おすすめ料理 魚介類

【特徴】ソーヴィニョン・ブランといえばこれ

言わずと知れたニュージーランドのソーヴィニョン・ブランを世界に知らしめたワイン。クラウディ・ベイはその後もニュージーランドのワイン業界を引っ張り続けている業界の雄です。このソーヴィニョン・ブランはマールボロ・ソーヴィニョン・ブランがそれらしくあるためのベンチマークとなっており、今でも「ソーヴィニョン・ブランといえば」の地位を揺るぎないものにしています。

そもそもこのワイナリーはピノ・ノワールやシャルドネ、ゲヴュルツトラミネールなど、近代化された醸造設備と昔からの伝統的技法を用いて、どの品種も上手に造る名手です。これを飲まずしてニュージーランドワインは語れません。

【楽しみ方】オイスターやお刺身と最高の相性

マールボロのソーヴィニョン・ブランの特徴はなんといってもそのフレッシュさと豊富な果実味。パリッとしたその味わいには夏野菜のサラダや魚料理がよく合います。海に囲まれたニュージーランドは、マーケットにいつも魚介類が並んでいますが、そのなかでもオイスター(生牡蠣)や白身魚のお刺身などとは相性が抜群です。よいソーヴィニョン・ブランはあまり冷蔵庫で冷やしすぎないように注意してお楽しみください。

Te Mata Sauvignon Blanc/テ・マタ ソーヴィニョン・ブラン

テ・マタ ソーヴィニョン・ブラン
葡萄の種類 ソーヴィニョン・ブラン
産地 ホークス・ベイ
ワインの味 辛口
おすすめ料理 魚介類、白肉料理

【特徴】複雑でうまみのある味わい

同じソーヴィニョン・ブランでもホークス・ベイ地方のそれはまた違った味わいです。より丸みと複雑さのある味で、ずっと飲んでいても舌が疲れない、うまみ要素を感じられるワインとなっています。

テ・マタというワイナリーはニュージーランドでも大変歴史のあるワイナリーで、樹齢を重ねた葡萄木のみしか出せないミネラル感や奥深さを丁寧にワインに残しています。ソーヴィニョン・ブランだけではなく、シャルドネやヴィオニエもおすすめな、どれを選んでもハズレのない造り手。ぜひマールボロのソーヴィニョン・ブランとの味の違いをお楽しみ下さい。

【楽しみ方】サラダやパスタとともに味わいたい

このワインはフレッシュなサラダはもちろん、柑橘系ソースを使ったパスタやムール貝、魚のムニエル、そして鶏肉などの白肉系料理にもよく合います。もちろん、味わい全体がそんなにシャープでは無い分、単体での楽しみ方も出来ます。意外なところでは、漬け物なんかにも合ったりしますよ。

Ata Rangi Craighall Chardonnay/アタ・ランギ クレイグホール シャルドネ

アタ・ランギ クレイグホール シャルドネ
葡萄の種類 シャルドネ
産地 マーティンボロー
ワインの味 辛口
おすすめ料理 魚介類

【特徴】バランスのよさが秀逸

漫画「神の雫」にも登場したワイナリー、アタ・ランギはピノ・ノワールが有名ですが、今回のおすすめはシャルドネ。このシャルドネはニュージーランドトップのシャルドネとも言われており、バランス感が非常によいワインです。フルボディでありながらもそれを感じさせないミネラル、酸の完璧なバランス。余韻の長さをいつまでも楽しめます。

樹齢30年を越す葡萄木はニュージーランドではとても古い部類に入り、ピノ・ノワールの名声に隠れがちなこのシャルドネも、古い葡萄木から作られる秀逸なワインです。一度はお試し頂きたいワインです。

【楽しみ方】素材そのものを楽しむ料理に合わせたい

とても凝縮感があり、かつエレガントさも併せ持つこのワインは、さまざまなオケージョンにてお楽しみいただけます。飲み始める30分前には冷蔵庫から出すことを心がけ、冷やしすぎないように注意しましょう。大きめのグラスに少なめに注ぎ、ゆっくりと味わうことをおすすめします。時間とともにだんだんとワイン本来の風味が出てきて、その変化も楽しめるワインです。

魚介類からクリームソース系の料理までマッチングする料理の幅も広いのがシャルドネという葡萄品種の特徴です。コリアンダーやスパイスを多用した料理は避け、素材そのものを楽しめるようなお料理と一緒にどうぞ。

Blackenbrook Vineyard Gewurztraminer/ブラッケンブルック・ヴィンヤード

ブラッケンブルック・ヴィンヤード
葡萄の種類 ゲヴュルツトラミネール
産地 ネルソン
ワインの味 辛口
おすすめ料理 中華料理

【特徴】ベジタリアン&ヴィーガンにおすすめ

ネルソンはアロマティックワインの宝庫。ニュージーランドらしいファミリー経営のワイナリーとして、スイスからの移民夫婦がネルソンの片田舎で家族とともにワインを造りながらライフスタイルを楽しんでいます。

自社畑から自社醸造施設、自社セラーと全て自社でまかない、クオリティを最優先に造っていますが、畑からプレス→タンク→熟成タンク→倉庫とだんだん低い場所に各施設を設置していますので、葡萄がワインになるまで、一度もポンプを使わない、とっても優しい造りをしています。また、醸造上で動物性タンパク質を一切使わないので、ベジタリアン用(のワインとしても知られています(ヴィーガンワインとして公式に認定を受けています)。

【楽しみ方】中華料理のおともはこれ!

ゲヴュルツトラミネールとはあまり聞き慣れない葡萄品種かもしれませんが、このワインは実は造るのがとても難しい品種。アンズやライチ、マンゴーのような香りが特徴的です。

ワインのサイトやワイナリーを訪ねるとこぞって皆「タイのグリーンカレーと合う」と説明しますが、この品種に一番合うのは餃子や中華。お酢をかけたかた焼きそばやスパイシーな料理にもってこいです。中国系移民が多いニュージーランドでは手軽に本格中華が食べられますので、そこへ持って行くのも良いでしょう。少し低めの温度に冷やして食前酒にも向いています。

Akarua Brut NV/アカルア ブリュット ノンヴィンテージ

アカルア ブリュット ノンヴィンテージ
葡萄の種類 ピノ・ノワール、シャルドネ
産地 セントラル・オタゴ
ワインの味 辛口
おすすめ料理 魚介類

【特徴】ドライだけどクリーミーなスパークリングワイン

最近、ニュージーランドのスパークリングワインが注目されています。去年のニュージーランドワイン国内の品評会でトロフィー(最優秀賞)を取ったのもスパークリングワインでした。このアカルアというワイナリーはピノ・ノワールで有名なセントラル・オタゴにあり、そのピノ・ノワールとシャルドネを使って造ったスパークリングワインです。

既に何度も国内外の品評会で賞を受賞しているので実力はお墨付きですが、このワインはデイリー・ワインとしてもおすすめできる1本。きめの細かい泡と鼻に抜ける心地よいアロマが印象的なワインです。ドライでありながらもクリーミーな味わい、最後には酔いの長い、ドライなフィニッシュ。

【楽しみ方】華やかな席に最適!

どこに出しても恥ずかしくないワインです。週末のちょっと気取ったパーティーから結婚式等のフォーマルな席、またはスパークリングワイン好きのあなたのデイリー・ワインとして。ニュージーランドはフィッシュアンドチップスも有名ですが、意外にもそんな料理とも合うのがこのスパークリングワイン。もちろん、華やかな印象のあるワインですので、プレゼントにも最適です。

おすすめの赤ワイン

Greystone Pinot Noir/グレイストーン ピノ・ノワール

グレイストーン ピノ・ノワール
葡萄の種類 ピノ・ノワール
産地 ワイパラ
ワインの味 辛口、ミディアムボディ
おすすめ料理 赤肉料理

【特徴】日本人好みのピノ・ノワール

クライストチャーチから北へ40分ほど車を走らせたところにあるワイパラというワイン産地は、その石灰岩質土壌由来のミネラル感豊富な日本人好みのワインが造られています。

このグレイストーンというワイナリーは、畑、醸造とそれぞれ世界を唸らせた超有名ワイナリーから一流のスキルを持った人達を集め、最高のワインを自然派農法にて造りあげています。デカンタという世界的有名な品評会でもここのピノ・ノワールはトロフィーを受賞し、改めてニュージーランド・ピノ・ノワールのポテンシャルの高さを証明しました。ブルゴーニュワインが好きな方、ワンランク上のピノ・ノワールを楽しみたい方(それでいてさほど高くない)におすすめのワインです。

【楽しみ方】炭火焼のラム肉がイチオシ!

ニュージーランドのピノ・ノワールを召し上がっていただく時、必ずおすすめしたい料理があります。それはラム。まだまだラム肉というものに馴染みが薄い部分がありますが、本来のラム肉は臭みも無く、柔らかく、栄養満点。特に炭火焼きをしたラムとこのピノ・ノワールは最高の相性です。

それ以外にも、ローストした野菜やビーフなどとも、また、赤身のお刺身とも素晴らしい相性を持つニュージーランドのピノ・ノワールです。今では国内2位の生産量を持つこの品種、是非ともお楽しみください。

Craggy Range Le Sol/クラギー・レンジ ル・ソル

クラギー・レンジ ル・ソル
葡萄の種類 シラー
産地 ホークス・ベイ
ワインの味 辛口、フルボディ
おすすめ料理 赤肉料理

【特徴】ニュージーランドを代表するシラー

ホークス・ベイはニュージーランドで2番目に大きいワイン産地。中でも、ギムレット・グラヴェルズと呼ばれる800ヘクタールしかない土地は、その土壌特性が「神に選ばれた場所」として、赤ワインであるボルドー品種に最適と呼ばれています。

グラギー・レンジのワインはどれも単一畑ものをポリシーとして造られ、このル・ソルというシラーもニュージーランドを代表するシラーのうちの一つ。ボトル形状からも見られるように、長期セラーが可能なワインですが、よいワインというのはリリースされてすぐに飲んでも十分おいしいもの。見つけたらセラーしてもよし、ニュージーランド産のステーキと合わせてもよし。特に2013年ヴィンテージは過去最高の出来といわれています(現行は2011年)。

【楽しみ方】多彩な肉料理とベストマッチ

きめの細かいタンニンとみずみずしい果実味が「プレステージ」と呼ばれる同ワイナリーのフラッグシップワインとしてリリースされています。このワインはシラーという品種でありながらもエレガントさ、活力さを併せ持ち、飲む人の心を虜にします。大切な人の誕生日や記念日、人生の節目にここぞという時の勝負ワイン。ニュージーランド産のビーフを使った料理、チーズやクリームソースを使ったリゾットなどボリューム感のある料理から、ウサギ、鴨料理などにもベストマッチします。おみやげで日本に持って帰った方は、串カツなどにも合いますよ。

Valli Waitaki Pinot Noir/ヴァリ ワイタキ ピノ・ノワール

ヴァリ ワイタキ ピノ・ノワール
葡萄の種類 ピノ・ノワール
産地 セントラル・オタゴ
ワインの味 辛口、ミディアムボディ
おすすめ料理 和食

【特徴】ワールドクラスのエレガントなワイン

造り手であるグラント・テイラーはニュージーランド・ピノ・ノワールの生き字引。セントラル・オタゴにてピノ・ノワールを中心としたワインを造り続け、そのピノ・ノワールがワールド・チャンピオンになったこと3回。こんな造り手は他にはいません。

セントラル・オタゴのサブリージョンである3つの地域から異なるワインをそれぞれリリースしていますが、一番のおすすめはワイタキ地方のピノ・ノワール。ワイタキ地方は正確にはノース・オタゴという、ニュージーランドで一番新しいワイン生産地で、セントラル・オタゴの北にあるため霜のリスクも低く、石灰質土壌であるため、非常にエレガントな葡萄が出来上がります。その葡萄がグラントの手にかかればワールドクラスのピノ・ノワールになり、飲む人を今日も唸らせているのです。

【楽しみ方】繊細な味わいで赤肉料理にも和食にもOK

グラントはセントラル・オタゴ近辺の新鮮な魚介類を入手するルートを知っており、ワイナリーではしょっちゅうBBQを行っています。そんな彼が得意とするのは、BBQにてグリルしたホタテや伊勢エビをグリルした後、やっぱりニュージーランド産のビーフやラムを焼いて彼のピノ・ノワールと合わせます。この何でもないマッチングですが、実は食材もワインも地元オタゴのものであり、それが合わない訳がないのです。和食も大好きな彼が造るワインは、和食特有の「うまみ」を感じ取る特別な味覚が備わってこそ出来る、繊細でエレガントなワインです。普段私達が食べている和食と彼のワインはとても良く合うのも頷けます。

デザートワインのおすすめはこちら

Clearview Sea Red/クリアヴュー シー・レッド

クリアヴュー シー・レッド
葡萄の種類 メルロー、マベリック
産地 ホークス・ベイ
ワインの味 甘口

【特徴】ワイン通にも人気

珍しい赤ワインのデザートワイン。デザートワインなのにアルコール分が17%もあるのは酒精強化ワインだから。ニュージーランドのワイン通にも人気一番のデザートワインです。500ミリリットルというサイズも手伝ってなかなかレアなワインではありますが、その飽きの来ない甘さとすっきりしている後味は食後のひとときを大いに盛り上げてくれます。葡萄品種はメルローとマルベックから出来ており、この地域のパイオニアであるクリアヴューの傑作品です。

【楽しみ方】食事のラストにピッタリ

デザートワインはなかなか味わう機会がないかもしれませんが、食事の始めから「今日はデザートワインを飲むぞ」と意識して、食事中のワインの量をコントロールすることまでして頂くに値する一本です。ダークチョコレートやフルーツケーキと一緒に召し上がってみてください。今までのお食事のラストを飾るのにふさわしい一品となること間違えなしです。

Pegasus Bay Encore Noble Riesling/ペガサス・ベイ アンコール ノーブル・リースリング

ペガサス・ベイ アンコール ノーブル・リースリング
葡萄の種類 リースリング
産地 ワイパラ
ワインの味 甘口

【特徴】プレミアムな貴腐ワイン

ペガサス・ベイはピノ・ノワール、シャルドネ、リースリングなど、ニュージーランドでもトップ3に入る素晴らしい造り手です。ファミリー・オブ・トエルブ(Family of Twelve)と呼ばれている、老舗ワイナリーの一つでもあります。そのペガサス・ベイが作るのは得意とするリースリングを使った貴腐ワインです。特にこのワインはオペラに関係した名前を冠するプレミアム・シリーズのうちの一つ。コンサートの終わりにリクエストされるアンコールをイメージして名付けられ、食事の終わりに惜しみながらももう最後の一品、という意味合いのデザートワインです。

【楽しみ方】長期間の保存もOK

やはりこれも食事の最後ですが、単品で飲んでも十分楽しめるほど完成したデザートワインです。甘みはもちろん果実から来るので、砂糖のようにべたべたしない綺麗な甘み、そしてその中にもしっかりとミネラル感を感じることの出来るバランス良いワインです。食後のデザートには何にでも合い、長い余韻を残して食事を終わらせてくれます。長期間セラー出来ますので、スペシャル・オケージョンにどうぞ。

齋藤愼 さいとう・しん

齋藤愼 ニュージーランドワインプロフェッショナル。2005年にニュージーランドワイン総合サイトの運営を開始。オークランドに拠点を置き、NZワイン協会や各ワイナリー、ツアー会社、各種スクールと提携し、あらゆる角度からニュージーランドワインをプロモートしている。東京でも年2回、NZワインの試飲会を開催している。詳しくはウェブサイトへ。

ウェブサイト:www.nz-wines.co.nz

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この記事のシリーズ

第1回 ニュージーランドワインの魅力を知ろう!~ワインの種類~
第2回 ニュージーランドワインの魅力を知ろう!~ワインの産地~