ニュージーランド・ワイン、その魅力
歴史の浅い「新世界ワイン」の中で、近年とりわけ世界の注目を浴びているのがニュージーランドのワインです。
ワイナリー軒数は、全国に大小500軒を軽く超えます。高級レストランを併設し、世界のグルメをうならせる極上メニューを揃えたところも少なくありません。手作り感あふれるワインを造る、家族経営のブティック・ワイナリーが多いのも、ニュージーランド・ワイン産業の特徴です。
ワイナリーやレストランで素晴らしいワインに出合い、「日本ではあまりワインを飲まなかったのに、ニュージーランドに来てワインの虜に」という人が続出しています。
この国に来たら、じっくりゆっくりいろいろなワインを味わって、是非お気に入りの一本を見つけてください。
ここでは、全国10地方にわたるワイン産地の特色と、そのエリアの主なワイナリーをご紹介。ニュージーランドで飲める代表的なワインのスタイル(ぶどう品種)についても解説します。
ニュージーランド・ワインの歩み
ニュージーランドに「国産」と呼べるワインが誕生したのは、1840年ごろのことです。当時のワインは、キリスト教の儀式に使うためのものでした。フランス系カトリックの布教活動とともに、ぶどう栽培が全国に広がっていったのです。
といっても、19世紀のワイン産業は、ぶどうの病気や禁酒政策によってあまり発達しませんでした。20世紀も半ばにヨーロッパ各国からの移民がやってきて、ようやく軌道に乗り始めたのです。
著しい急成長を見せているのは、ここ15年ほど。ワイン生産量、輸出量、ワイナリーの数、すべてがうなぎ上りに増えています。1995年と2006年の統計結果を比較すると、以下のようになります(*)。
1995年 | 2006年 | |
| ワイナリー数 | 204軒 | 530軒 |
|---|---|---|
| 栽培面積 | 6,110 ha | 22,616 ha |
| 総生産量 | 5,640万ml | 1億3320万ml |
| 国内消費量 | 3,090万ml | 5,000万ml |
| 国民一人当たりのNZワイン消費量 | 8.7リットル | 12.1リットル |
| 輸出量 | 780万ml | 5,780万ml |
出処:2006年度ニュージーランド・ワイン生産者組合統計
ニュージーランド・ワイン生産者組合ウェブサイト
ワイン産業が発展するための条件が揃う
ニュージーランドでこれほどまでにワイン産業が急成長しているのは、発展の条件が揃っているからです。
1、多くのぶどう品種が育つ国土
ニュージーランドでぶどうが生育する地域は、南北1,600kmに及び、気候、土壌のタイプが各地で大きく異なります。そのため、産地ごとに適したぶどうの品種も違い、全国でさまざまな香り、味わいのワインが造れます。
2、海に近い立地がぶどう糖度をアップ
ワイン産地の多くは、海の近くにあります。そのため、ぶどうは日中の強い日差しで暖められ、夜は涼しい海風によって冷やされて、ゆっくりと熟し、糖度が増すのです。
3、伝統に縛られないワイン職人たち
ニュージーランドのワイン職人たちは、ヨーロッパに伝わる長い伝統を手本にしつつも、それに縛られることのないフリースピリットの持ち主が多いといえます。ステンレススチールのタンクや保護ネットなど、近代的な方法を柔軟に取り入れ、ワイン品質の維持や向上に努めています。
4、ワインが大好きな国民性
ニュージーランド人のアルコール消費量はなかなかのもの。男性のビール志向はいまだに衰えていませんが、女性を中心にワイン消費量も増えています。上の表にもあるとおり、国民一人当たり年間に約12.1?=16本を飲んでいることになります。
5、移民が多く豊かで柔軟な食文化
アジア、ヨーロッパ、南太平洋諸国など、世界中のさまざまな国からの移民で成り立つニュージーランド。その食文化は実に多彩で、新しいワインが受け入れられるのも早いといえます。


